害虫

ゴキブリの生命力が凄い理由とは?研究や実験の内容をチェック!

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退治してもしても、なかなかいなくならない『ゴキブリ』。

ゴキブリは、

『とにかく生命力が強い』

ことでも有名です。

ときには、

「こんなに生命力が強くなければ、もっと退治しやすいのにな…。」

なんて思うことも、あるのではないでしょうか。

でも、ゴキブリって、どうしてこんなにも生命力が強いのでしょうか?

身体の仕組みなどにも、秘密がありそうです。

 

というわけで今回は、

ゴキブリの生命力はなぜこんなにも強いのか?

その理由やゴキブリについての研究、実験について調べてみました。

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ゴキブリの『個体』としての生命力が凄い理由

アイツらなんであんなにしぶといんだ?

アイツら、なんであんなにしぶといんだ?

ゴキブリが、太古の昔から生き抜いてこられた理由の一つは

『1匹1匹の生命力が強い』

ことにあります。

では、ゴキブリの『個体』としての強さについて、考えてみましょう。

とにかく何でも食べる!

まずは、生き物に欠かせない『食』について。

ゴキブリは、とにかく

何でも食べます

人間の『何でも食べる』は、あくまでも食べ物の範囲ですよね。

いくらなんでも、本やゴミは食べられません。

 

でも…。

ゴキブリの『何でも』は、そんなレベルではないんです!

人間の食べ物や生ゴミなどはもちろん、

  • 紙くずや段ボールなど
  • 髪の毛や切った爪、フケ、痰、皮膚のかけら
  • 動物の排泄物
  • 汚泥、汚水
  • 動物の死骸
  • ダニなど
  • 石けんや糊、革製品など
  • ホコリやカビ
  • 仲間の糞や死骸

と、すさまじいまでの『何でも』っぷり。

そこら辺にあるもので空腹を満たし、生き延びることができるのです。

『脂肪体』があるから、食べ物が少なくても生きられる!

ゴキブリのすごいところは、何でも食べることだけではありません。

ほんの少しの食べ物で、驚くほど長い間を生きることができます

たとえば、

髪の毛1本あれば、1ヵ月生きられる!

というのは、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?

さらに、チャバネゴキブリについては

水1滴で45日生きた

という記録もあるほど。

 

ゴキブリが、こんなにも少ない食べ物で生きられるのは、ゴキブリの身体には

『脂肪体』

という組織があるからです。

ゴキブリが食べ物を食べると、この『脂肪体』に余ったエネルギーが貯蔵され、足りない時にはここからエネルギーを出します

しかも、ゴキブリのお腹の中は、かなりの割合がこの『脂肪体』なんです。

大量のエネルギーを貯蔵できるから、少ない食べ物でも長く生きられるわけです。

人間だったら、食費が少なくて済みそうですね…。

体内の老廃物すらリサイクルして利用する

ゴキブリの身体の中には

『ブラッタバクテリア』

という、すごい細菌が住んでいます。

どうすごいかというと

ゴキブリの身体から出た老廃物を、ゴキブリの身体に必要な分子に変えてしまう

のです。

しかも、このブラッタバクテリア、

ビタミンに必須アミノ酸にと、いろいろな物質を作り出せる

のだとか。

 

何でも食べて、少しの量を食べれば生きられて、その上、体内の老廃物までリサイクルしてしまう。

『食』に関しては、最強と言わざるを得ないでしょう。

外骨格が強い!

ゴキブリの体は、硬い殻に覆われています。

これを

『外骨格』

と言います。

ゴキブリの外骨格は、

瞬間的にであれば、体重の900倍の圧力がかかってもつぶれません

とてつもない強靭さです。

道理で、ちょっと叩いたくらいじゃ退治できないはずですね。

しかもゴキブリの外骨格はとても柔軟なので、狭い隙間にもするりと入ってしまいます

この強靭さと柔軟さが、ゴキブリの強さの一つです。

ゴキブリは賢い

ゴキブリは、なかなか頭が良い昆虫です。

ゴキブリに迷路を歩かせる実験をしたところ、

複雑な迷路でも、6~7回くらいで覚えてしまった

とのこと。

 

また、水面の上にゴキブリをつるし、足が水に触れると電流が流れるようにしたところ、

『足を上げていればビリっと来ない』ことを学習した

という実験結果もあります。

 

このような学習能力は、もちろんゴキブリの普段の生活に活かされます。

食べ物の匂いもよく覚えるので、どこに食べ物があるかも覚えます

さらに、

毒エサやゴキブリホイホイなどのトラップも覚えて、避けるようになる

なんてことも。

 

なお、

『ゴキブリは危機的状況に遭うと、瞬間的にIQが300を超える』

という話もありますが、こちらは本当かどうか、定かではありません。

でも、もし本当だとしたら、なかなか人間が勝てないのもわかるような気がしますね。

ゴキブリは2つの脳を持つ?

『ゴキブリには脳が2つある』

こんな話を聞いたことはありませんか?

正確には脳ではなく

『神経球』

というものが、身体の何ヵ所かにあります。

これは簡単に言うと、

神経のかたまり

です。

とくに、頭と腹部にある神経球は、重要なものです。

頭の神経球は、哺乳類で言う『脳』に近い働きをしています。

一方、腹部の神経球は、内臓の一部や脚を担当。

そのため、たとえば後ろから何かが近づいてくる気配を察知すると、

頭で考える前に、腹部の神経球から足を動かす指令が出て、逃げ出すのです。

その反応の速さたるや、なんと

数十ミリ秒

(1ミリ秒は1000分の1秒)

これがゴキブリの逃げ足の速さの秘密です。

 

少々おぞましい話になりますが、神経球は体に何ヵ所かあるので

頭を切っても、1週間ほどは生きていられます

しかも、頭がなくなったゴキブリが昇天する原因は、

飢えのため

怪我が原因ではないんです。

ということは、エネルギーさえ補給できれば、頭がなくなってももっと長く生きていられるのかもしれません。

ゴキブリの身体、すごすぎです。

ゴキブリは放射能にも強い!?

ゴキブリは、放射能にも強いです。

コバルト60を使ってゴキブリ、ミバエ(ハエの一種)、甲虫に放射線を照射した実験では、

人間の致死線量が約600ラドなのに対して、実験直後には

  • 1,000ラドの放射線を照射したゴキブリは、生き残っていた
  • 10,000ラドを照射したグループでも、ほとんど生き残っていた
  • 100,000ラドを照射したグループでは、1割近く生き残っていた

という結果が出ました。

さらに、放射線を照射した30日後の生存率は

  • 1,000ラドを照射したグループ…50%
  • 10,000ラドを照射したグループ…30%
  • 100,000ラドを照射したグループ…0%

という結果だったのです。

さすがに100,000ラドとなると全滅ですが、やはり、ゴキブリは人間より、はるかに放射能に強いのです。

 

これはなぜかと言うと、

骨髄や内臓といった複雑で、デリケートな組織ほど放射線の影響が大きく、身体のつくりがシンプルなほど、放射線に強い

からです。

人間をはじめ、哺乳類の身体は、活発に新陳代謝を行います。

新陳代謝には、DNAが重要な役割を担っているので、放射線によってDNAが傷つくと、新陳代謝に影響が出ます。

その新陳代謝へのダメージによって、身体が維持できなくなってしまうのです。

しかし、昆虫の身体は哺乳類ほど新陳代謝を必要としません。

DNAが傷ついても、哺乳類のようにはダメージが大きくないのです。

逆に言うと、

『哺乳類の身体は複雑で繊細だから、昆虫より放射能に弱い』

とも言えます。

 

ちなみに、この実験で一番放射線に強かったのは

ゴキブリではなく甲虫

でした。

『核戦争の後はゴキブリだけが生き残り、地球を闊歩する』

なんて話もありますが、ほかの昆虫も生き残るので、とりあえずゴキブリだけにはならなそうです

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ゴキブリの『種』としての生命力が凄い理由

Why?

Why?

ゴキブリが、いくら生命力が強いといっても、『種』として生き残れなければ、滅びてしまいます。

ということで、次にゴキブリの『種』の強さについてみてみましょう。

ゴキブリは環境適応力が強い!

ゴキブリが誕生してから今までの、地球環境の変化たるや、ものすごいものがあります。

進化しつつとはいえ、そこを潜り抜けて生きているのですから、適応力がハンパないのは、当然と言えば当然です。

今や世界にいるゴキブリの仲間は4000種

熱帯などの温かい地域はもちろん、乾燥した砂漠気候のヨルダンにさえ、ゴキブリの仲間がいます

世界のゴキブリの形や色、生態はさまざま。

世界中に広がって生きていけるのも、その場所の環境に適応できるからなのです。

人の住むところゴキブリあり!?

『ゴキブリは世界中にいる』

と言っても、もちろん、ゴキブリにも限界はあります。

あまりに温度が低い場所では、さすがのゴキブリも生きていくことはできません。

しかし、地球上には

『人間』

という、それこそどこにでも住んでしまう生き物がいます。

そして、

人間の住むところに住んでしまえば、どこでも生きられる

というのがゴキブリ。

なんと

南極大陸でさえ、ゴキブリが目撃されています

もちろん、人にくっついて南極へ行ってしまったゴキブリですが。

人の荷物にくっついて移動し、人のいる環境に住み着いてしまえば、ゴキブリは生きていけるのです。

そのしたたかさも、生存能力の一つでしょう。

 

それにしても、

人類が敵視しているゴキブリの生息域を、人類が広げてしまっている

というのはとても皮肉なことですね。

ゴキブリの繁殖力

ゴキブリは、繁殖力が強いことでも有名です。

『1匹いれば100匹いる』

と言われることも。

これは、大げさな話ではありません。

たとえば、人にとって身近で、繁殖力の強い『チャバネゴキブリ』。

ゴキブリの卵鞘(らんしょう)が1つ転がっていたとしましょう。

ここから生まれたゴキブリがさらに卵を産んで100匹になるまでには、

2~3か月くらい

しかかかりません。

さらに、最初の卵鞘を産んだ親は、

1~2週間すれば、次の卵を産みます。

その卵から孵化した幼虫が育って、また卵を産んで…となれば、あっという間に増えてしまいます。

チャバネゴキブリは、ビルや飲食店に多いゴキブリ。

中には

万単位で生息している

なんてケースもあるというから、おそろしいものです。

オスなしでも産卵可能なゴキブリもいる!

ゴキブリの中にはなんと、

オスがいなくても産卵できる

ものもいます。

それは『ワモンゴキブリ』

北海道大学の研究チームによる実験で、

メスが3匹以上いると、オスがいなくても子孫を残せる

『単為生殖』

が促進される、という結果が発表されました。

単為生殖は、

現在の環境に適応した子孫を、短期間でより多く残せる

という強みがあります。

逆に言うと、新たな遺伝子が入って来ないので

環境が激変したら、全滅するおそれもある

ということになります。

しかし、ワモンゴキブリは、この両刀使い

そのうえ、

メス3匹を一緒にしておくと、オスといるときより卵鞘を作るのが速くなる

とのこと。

オスがいる時には、新たな遺伝子を取り入れて子孫を残し、いない時にはメスだけでガンガン卵を産む

という作戦。

なんともすごい生存戦略です。

 

この単為生殖がワモンゴキブリ以外でもあるのかは、今後の研究が待たれるところです。

しかし、ゴキブリの仲間であるシロアリも単為生殖できることを考えると、可能性はありそうですね。

仲間とのコミュニケーションもバッチリ

ゴキブリは、仲間とコミュニケーションをとって暮らしている昆虫です。

どうやってコミュニケーションをとるかというと

  • フェロモン
  • 触覚

などです。

 

ゴキブリは、暮らすのに良い場所があると、

『集合フェロモン』

を出して、仲間に知らせます。

逆に、過密になり過ぎた時には

『分散フェロモン』

を出して、仲間が分散するようにします。

そして、

『警告フェロモン』

という、仲間に危険を知らせるフェロモンもあります。

そういったフェロモンを使って、仲間と情報をやり取りしているのです。

 

さらに、ゴキブリのコミュニケーションは、フェロモンだけではありません。

ブリュッセル自由大学のJosé Halloy氏の研究チームが行った実験があります。

その実験では、ゴキブリに様々な大きさと数のスペースを与えるのですが、ゴキブリは触覚でコミュニケーションを取り合い、

スペースの大きさに対してちょうどいい数になるように、うまく仲間をグループ分けする

ということがわかりました。

狭い場所であれば、その場所にあった数のゴキブリがグループになり、大きなスペースがあれば全員で入る、という具合にです。

そしてHalloy氏のグループによると、ゴキブリのコミュニケーションは

競争と協力のバランスがとてもうまくとれているものであることがわかった

とのこと。

 

社会性があって仲間とコミュニケーションをとる昆虫は、アリやハチなどが有名ですが、ゴキブリもその1種類。

仲間と協力することでより暮らしやすく、生き残りやすくなるのです。

薬剤に抵抗性を持つゴキブリもいる!

『薬剤耐性ゴキブリ』

という言葉を聞いたことはありませんか?

これは読んで字のごとく、

殺虫剤に対して抵抗力を身につけたゴキブリ

のこと。

ゴキブリを退治するはずの殺虫剤なのに、どうやって耐性を身につけるかというと、

  1. 殺虫剤をかけられても、たまたま生き残るゴキブリが出る
  2. 同じように生き残ったゴキブリ同士が交配し、子孫を残す
  3. 生まれた子孫も薬剤に耐性を持っていて、それがさらに子孫を残す
  4. それを繰り返して、次第に薬剤に強くなる

という仕組みです。

特に、チャバネゴキブリは薬剤耐性を持ちやすいです。

なぜかと言うと、

次の世代が生まれるまでのサイクルが短いから

前の世代より殺虫剤に強いゴキブリが生まれるまでの期間が短いので、だんだん強くなるのにも、時間が短くて済むのです。

 

ちなみに、今のところ

置きエサタイプの駆除剤に耐性のあるゴキブリはいない

とのことですが、ひょっとしたら将来、毒エサにも耐性のあるゴキブリが生まれることもありうると思います。

そんなことになる前に、殺虫剤の研究開発の人たちには、がんばってもらいたいものですね。

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まとめ

ゴキブリの生命力が強い理由は

  • 何でも食べ、少しの食糧でも活動できて、身体の老廃物さえ利用する
  • 身体のつくりが強くしなやか
  • 神経系統が効率的で、身を守るのに最適
  • シンプルな身体なので、人間より放射線の影響を受けにくい
  • 環境に適応しやすく、人間がいればどこでも暮らせる
  • 繁殖力が強く、単為生殖できるゴキブリもいる
  • 仲間とコミュニケーションをとって協力する
  • 薬剤に対して耐性を持つことができる

といったことでした。

他にも秘密がありそうですが、これだけ見ても

理にかなった最適の身体と生存戦略を手に入れ、活かしているのがゴキブリ

とも言えるでしょう。

こうしてみるとつい、

「人間って、弱いな…。」

なんて思ってしまいそうになります。

でも、人間も人間なりに進化し、知恵や技術も含めて人間の生存戦略で種をつないで、今に至るわけです。

人間は人間のやり方で、ゴキブリと闘っていきましょう。

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Metasequoia

猫と楽器演奏が大好きな、好奇心旺盛なおばちゃんです。音楽や文章を含め、手を動かすこと、何かを作ることが好きで、最近はソーイングや木工なども。生活や人の心、健康のこと、自然や世の中のことなど、いろいろなことに興味があります。モットーは『ひとまずやってみる』、好きな言葉は『なるようになる』。記事も、楽しんで書いていこうと思います。

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