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屍人荘の殺人(ミステリー小説)のあらすじとトリックや結末ネタバレ

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2017年10月に推理作家としてデビューし、他の推理作家からも称賛されている今村昌弘さん。

彼が、デビュー作としてリリースした小説『屍人荘の殺人』が、文学賞の一つである鮎川哲也賞を受賞するなど、数々の賞を受賞し脚光を浴びています。

それも奇想と本格ミステリーの融合という声も聞かれ、ミステリーファンの心をくすぐりそうな作品の匂いすら感じます。

では、一体『屍人荘の殺人』とは、どんなミステリー作品なのでしょうか。

そこで本記事で、『屍人荘の殺人』のあらすじ・トリック・結末を含めたネタバレを、簡単ながら紹介していきます。

ぜひ、本作を読む参考にしてみてくださいね。

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屍人荘の殺人のあらすじを簡単に紹介!

みなさんは、推理作家・今村昌弘さんの推理小説『屍人荘の殺人』を知っていますか?

別の記事でも紹介していますが、異色の経歴を持つ推理作家の今村さんが、デビュー作でありながら数々の賞を受賞している作品でもあります。

そんな話題性の高い作品ですから、既に手にとって熟読している人もいると思います。

ただ、まだその作品自体を知らない人も、中にはいるかと思いますので、改めて簡単にあらすじを紹介したいと思います。

『屍人荘の殺人』のストーリーあらすじ

神紅大学ミステリー愛好会の会長・明智恭介は、映画研究会が『夏合宿』と称して、曰くつきペンションで肝試しをする話を聞きつけていました。

肝試しと言っても、誰もが想像するような墓地などを巡る、あの肝試しとは異なり、

霊的現象が起こるスポットで撮影をする

といったものらしい…。

とはいえ、

「ペンションで同年代の若者が集うわけだから、何かしらの事件が怒っても不思議ではない…」

明智はそんな考えを張り巡らせながら、この夏合宿に参加したいと映画研究会の会長に頼み込みますが、何度も断られ続けます。

そこで、ミス研(ミステリー研究会)から引き抜いた後輩の葉村譲と、夏合宿に参加を画策します。

女探偵に舞い込んだ依頼が明智たちの運命を変える

そんな中、もうひとりの探偵少女(同大学の二回生)剣崎比留子が、

映画研究会の友人の元に脅迫状が届いた

と相談を受け、ペンションに向かいます。

その話を聞きつけた明智と葉村は、剣崎と共に、ペンション・紫湛荘(しじんそう)を訪ね、調査することに…。

そして、合宿1日目、映研メンバーたちは肝試しを敢行するのですが、そのイベント中に、想像を絶する事態に遭遇…。

紫湛荘(ペンション)で起こる事件

なんと、紫湛荘に閉じ込められてしまうのです。

さらに、夜が明けて部員の一人が密室の中で、息絶えた状態で発見。

これが引き金となり、連続事件の幕が開けていくわけです。

果たして、この連続犯は一体誰なのか、犯行の全貌とは…。

明智・葉村・剣崎の三人は、この閉ざされた空間で引き起こされた事件の全貌を解き明かすことができるでしょうか…。

 

以上が、ストーリーあらすじです。

後ほど、結末のネタバレをしますが、いずれにしてもある事情によって、彼らが真犯人と共に、閉じ込められたことは事実。

さらに、意外な真実も判明します。

一体どうやって、この謎を解き明かしていくのか、その詳細は、本作品を読んで体感してみてください。

 

『屍人荘の殺人』のネタバレ

過去と未来の男性と思わせておいて、実は別々の男性と二股していたという、どんでん返しが見られた映画『イニシエーションラブ』。

この作品は、松田翔太さん、前田敦子さん、木村文乃さんが出演したことでも話題となった作品です。

そんな『イニシエーションラブ』のように、どんでん返しとも言えるネタバレが本作でも用意されていました。

ミステリーの本筋をも覆す超どんでん返しなネタバレ

本来、ミステリー作品というのは、トリックを用いて事件を起こした真犯人がいて、そこに探偵・助手・容疑者が事件の中でうごめいていくものです。

容疑者は、犯行を否認し続けますし、探偵と助手は、あらゆる証拠や情報を参考に、真犯人を暴いていく…。

これはミステリーの王道と常識化されていますよね。

しかし、今村昌弘さんが描く小説『屍人荘の殺人』は、探偵役であると思われた、明智恭介が、真っ先に真犯人をかばい、自ら退場してしまうのです。

それも、物語序盤で退場してしまうのですからビックリ…。

というのも、この作品は、ペンションの近隣で行われた野外フェスで、バイオ事件が勃発し、ゾンビ化された人物たちが一斉に襲いかかってくるんです。

真犯人は、このゾンビに襲われそうになったところを明智に救われ、代わりに明智が犠牲となってしまいました。

もちろん、明智がかばった人物が真犯人とわかるのは、もっと先の話なのですが、これで探偵役がひとり減ってしまった…。

しかも、本作の助手役でもあり、主人公でもある葉村の落胆は非常に大きいものでした。

ゾンビの襲来や探偵が一人消えたところからスタートする奇想天外なミステリー

一応、もう一人の女探偵・剣崎比留子が探偵役として事件を解き明かし、その助手を葉村譲が務めます。

まぁ、最終的には事件は解決するのですが、それにしても、このゾンビが、結果として、犯行の手助けまでしてしまうのですから、本当に面倒…。

それどころか命の危険にさらされた中で、事件を解決するというのは、なんとも言えない状況ですよね。

 

なお、後ほど触れていきますが、実はこの事件の動機にもつながる事件が、本作の時代背景の1年前に起こっています。

もちろん、事件というより『自ら命を絶っただけ』だったのですが、そこに導いた者たちが、結果として命を奪われていきます。

それも、他のゾンビによって襲われた人物に紛れて…。

そういったネタバレを知ると、

もしバイオ事件によるゾンビの大群が押し寄せてこなかったら…。

といった感情が湧き上がってしまうのは、筆者だけではないと思います。

どこか物悲しい部分を抱え、やりきれない部分がありながらも、ミステリーの王道である犯人探しも進めていく…。

ある種の新しいタイプの推理小説と言えそうですね。

ぜひ、みなさんも、細かい描写を含めて、『屍人荘の殺人』の世界観を体感してみてくださいね。

 

『屍人荘の殺人』の真犯人・トリック・結末は?

最後に、『屍人荘の殺人』の真犯人・結末・トリックについて、簡単に触れていきたいと思います。

一つ一つの事件の詳細については、完全なるネタバレになってしまい、読む楽しみを奪ってしまうことになるので、伏せておきます。

あくまで簡単に、犯人やトリック・動機など、簡単な部分だけ、ネタバレとして紹介していきます。

第一の事件の真相とトリック

まず、第一の事件ですが、これは、単純にバイオ事件によって生み出されたゾンビの犠牲となって命を奪われただけに過ぎませんでした。

というのも、登場人物の一人である進藤は、星川がゾンビに噛みつかれ、その看病をしていたために、完全にゾンビ化してしまった星川に襲われてしまったのです。

当初、進藤は星川のことを匿い、他の面々に内密で看病していたのですが、そのことが、逆に仇となってしまったようです。

そして、次の事件にも利用されてしまった…。

まさに負のスパイラルと言ったところでしょうね。

第二の事件の真相とトリック

さて、第二の事件ですが、まず、立浪の部屋のマスターキーと自身の部屋のマスターキーをすり替えます。

その上で、立浪の部屋へ侵入し拘束…。

さらにゾンビのいる1階へ、エレベーターを使って送り届けます。

あとは、ゾンビに襲わせれば、完了。

ただ、話はこれで終わりではなく、最終的に『立浪の頭部をメイスで潰す』という残忍なことまでやってのけてしまいます。

それだけ、真犯人は立浪に対して恨みを抱いていたのでしょう。

第三の事件の真相とトリック

そして、最後の第三の事件…。

これは、真犯人がゾンビウイルスの入った目薬と、七宮の使っていた目薬を入れ替えたことで命を奪っていきます。

毒というのは、何も注射や服毒だけが全てというわけではないみたい…。

角膜を通じて、毒を盛り込ませ、落命に陥れることも可能なんだとか…。

そこで、真犯人は目薬を用いて、七宮の命を奪うことに成功したわけです。

ここまでが、簡単な三つの事件のあらましです。

真犯人は一体誰?

さて、肝心の真犯人が誰かという話ですが、これは、第二の事件を検証すれば分かります。

実はこの事件で、真犯人は、第二の事件で、マスターキーをすり替えています。

そのことは先程お話したとおり…。

つまり、この真犯人は、

自ら鍵を開けて部屋に入ることができなかった人物

となります。

そこで、残った人物を消去法で見ていくと、

静原美冬

が真犯人として浮かび上がるのです。

また、助手だったはずの葉村は、すでに静原が犯人であることに気づいた上で、そのことを秘密にしていました。

しかし、時刻の証言をした際に、一人だけアナログ時計を見たかのような証言をしたために、剣崎に疑われ、静原をかばっていると推察されてしまいます。

これで、真犯人は判明しましたが、では彼女が、一体なぜ、こんな事件を起こしたのか…。

真犯人・静原美冬が犯行に及んだ動機

それは、全て遠藤沙知の復讐のためでした。

遠藤沙知は、なんと静原の幼馴染だったのです。

そして、立浪たちに弄ばれ、妊娠させられると捨てられてしまい、結果、大学を辞めて自ら命を絶ちました。

そのことに、憎悪を燃やした静原。

進藤が星川に命を奪われてしまったことを良いことに、ゾンビとなった星川に罪を着せ、二人の命を奪ったわけです。

しかも、立浪に関しては、最も責任が重い人物として、沙知が身ごもった子供の分も含めて、命を奪ったのです。

なんとも悲しい怨恨による事件でしょうか。

しかも、悲劇はここで終わりません。

静原美冬の悲しい結末

ここからは結末の部分に入っていきますが、実は、復讐を遂げた静原は、ゾンビに噛まれてしまい、自ら槍で目を刺し、自害してしまうのです。

そして、救助がやってきたたことで、残りのメンバーはなんとか命が救われました。

後日、剣崎は、改めて葉村に助手になるよう打診するのですが、

「犯人をかばっていたことや、自身のせいで七宮まで結果的に命を奪ってしまった罪の重さを自覚し、とても助手は務まらない」

という理由で、せっかくの打診を断ってしまうのでした。

 

以上が『屍人荘の殺人』の全貌です。

もちろん、トリックの部分も含め、ざっくりとしかネタバレはしておりません。

あえて、全てをネタバレしないように簡単な表現でまとめています。

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まとめ

みなさんいかがでしたか。

今回は、作家・今村昌弘さんのデビュー小説『屍人荘の殺人』のあらすじや結末ネタバレを、簡単に紹介していきました。

まさか、

メインキャストの一人で探偵役でもある明智恭介が、いきなり姿を消す

という展開が待っているとは夢にも思いませんでした。

そして、大胆にも連続事件にバイオ事件が複合し、その上で探偵側が、犯人をかばうシーンが見られるとは…。

結末・真犯人・トリックなど、色んな要素を読み解くほどに新たな発見に気が付きます。

ぜひ、みなさんもこの独特な世界観を、一度体験してみてください。

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masayan

音楽・スポーツ観戦が大好きで、アーティストではJUJUさん・欅坂46など、スポーツではヴィッセル神戸(サッカー)にハマっています。 性格も猪突猛進タイプで、芸能・スポーツを中心に、幅広く思いがストレートに伝わるような、面白くためになる記事となるよう、心がけて執筆しております。どうぞよろしくお願いいたします。

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