築地市場(つきじいちば)は、昭和10年(1935年)の開場以来、都民の胃袋を支える、世界最大級の卸売市場として繁栄してきました。

しかし、その後80年以上もたつと、築地市場もすっかり手狭になり、新しい豊洲市場への移転が2016年秋に予定されていたのです。

そこに降って湧いたのが、専門家会議での提案により、豊洲市場の建物地下を全面盛り土にするはずだったのに、空洞(地下室)になり、しかもそこに汚染された地下水?までたまっているという、大問題でした。

今回は、豊洲の新市場の盛り土問題の件の発端となった、築地市場移転はなぜ必要なのか、その理由と、豊洲への移転はいつ頃になるのか、また費用はいくらになるのかを調べてみたのでご紹介していきます!

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築地市場移転の理由とは?

この築地市場は、東京都中央区築地五丁目2番1号にあり、日本最大、世界でも最大級の卸売市場です。

築地市場の業務は、

水産物と青果などの農産物の卸売り

が主となっています。

築地市場の中では、7つの卸売業者と約1000(うち水産が約820)の仲卸業者によって”せり”が行われています。

2005年の年間取扱数量は、全品目合計で約916,866トン(一日当たり水産物2,167トン、青果1,170トン)で、金額にして約5657億円にのぼります。

これは一日当たりにしますと、水産物17億6,800万円、青果3億2,000万円にもなります。

現在、築地市場で取り扱う品目は、水産物が取扱量日本最大であり、青果(野菜・果物など)が、東京では大田市場に次ぐ第二位となっていますが、その他にも鶏肉および鶏卵や漬物、各種加工品(豆腐・もやし・冷凍食品等)など、多方面の生鮮食品を扱っています。

この築地市場は、昭和10年(1935年)に開場しました。

開場以来、すでに80年以上が経過し、当初は十分に余裕があると考えられていた市場も、すっかり手狭になり、また設備も老朽化してしまいました。

当初は自動車が普及していないこともあり、物流は鉄道をメインにしていたのです。

しかし、戦後になりますと、築地市場に限らず、物流はトラック輸送が主となってきました。

築地市場の駐車場は、かなり狭く、これらのトラックの駐車するスペースはほとんどありません。

また、近年のスーパーなどの大型化により、農家や農協との直接取引も一時期はかなり増えていたのですが、最近ではその増加もとまり、築地市場への取り引きの依存率は、農産物によっては80%台にあるものもあります。

さらには、近年の外国人観光客の築地市場人気も高く、市場では入場者数を1日あたり120名など、厳しい制限をせざるをえなくなっている事情もあるのです。

これらの理由により、昭和40年頃(1965年頃)から築地市場の再整備や、新市場建設の構想が始まったのです。

当初は築地市場を整備拡張し、また市場の機能を分散するなどが、主な構想だったのですが、長期の検討の結果、結局一部の分散などでは対応は困難で、築地市場そのものの完全移転が必要という、結果になりました。

そして、平成13年(2001年)の『第七次東京都卸売市場整備計画策定』により、築地市場から豊洲市場への移転が決定しました。

それから約15年、2016年の秋に豊洲へ移転する直前になって、建物地下が全面盛り土のはずが空洞だったという大事件が発覚し、今や移転そのものが白紙に戻る可能性さえ、でてきたのです。

 

築地市場の移転はいつ?費用はいくら?

この築地市場の豊洲移転の時期は、当初は2016年11月7日に予定されていたのですが、2016年9月10日に大ニュースが流れました。

それは

「築地の移転先では、汚染対策の全面盛り土をしていなかった」

というニュースでした。

これによる大騒ぎは、みなさんご存知のとおりですが、その真相が少しずつ明らかになるにつれ、築地市場移転延期どころではなく、移転計画そのものが完全に白紙に戻る可能性さえ、高くなってきたのです。

小池百合子都知事は、既に2016年8月の末に、築地市場の移転延期の方針を固めていたようですが、これはまさか盛り土問題を発覚の前に知っていたということでは?

もし、移転延期となったにせよ、現状はその地下の空洞化による、安全性さえ確認されていません。

それを調べるだけで、相当な時間が必要でしょう。

さらに、その安全性確保の対策をとるとなった場合、さらに時間がかかります。

つまり、2016年11月7日の移転などは、もはやあり得ないわけです。

仮に、現状の地下の空洞化(地下室)でも、安全性に問題がないとなっても、その結論に行き着く時間は1週間や2週間で済むとは、とても思えません。

どんなに速くても数ヵ月、あるいは年単位の時間が必要でしょう。

これが『安全性に問題あり』となると、さらに大変です。

どのような対策を取るのかは、筆者のような素人にはわかりませんが、施行に年単位であることは間違いないでしょう。

その時間と費用を考えると、また新たな移転先探しとなりかねません。

築地市場の業者さんは、移転の準備で大変な時期と思われますが、これが延期または新たな移転先探しとなりますと、

「もうなにをどうしてよいかわからない」

ということになってしまうのではないでしょうか。

この築地移転の費用ですが、平成23年(2011年)2月の想定では、

築地移転の費用

総事業費 3923億円

用地取得費 1980億円

建設費 990億円

土壌汚染対策費 586億円

基盤整備費 370億円

となっています。

小さな国家の1年分の予算ほどの金額ですね。

しかもこの土壌汚染対策費は、後になってさらに増えて、約850億円となってしまいました。

もし、これが新たな移転先探しとなったりますと、全てがパァとなります。

はたして、この巨額の損失の責任は、一体誰にあるのでしょうか

 

まとめ

今回は、築地市場移転の理由と、移転はいつするのか、またその費用はいくらくらいなのかを、見てきました。

2016年11月7日の移転が目前に迫った9月、突如として発生したのが、土壌汚染対策として専門家会議で提案されていた、全面盛り土が行われておらず、豊洲市場建物の地下が空洞になっていた、という大事件でした。

この原因や責任については、現在各方面で論議され、その原因や責任についての追及が行われていますが、結論や明らかになるのはかなり先のことと思われます。

ともあれ、11月7日の移転は当然不可能で、築地移転の問題は、この先どうなるのかまるで見当がつかない状態です。

築地市場の業者さんたちは、移転の準備で大忙しだったと思います。

業者さんのためにも、また我々都民のためにも、一日も早い豊洲市場建物の地下空洞問題の原因究明と対策が望まれます。