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リオデジャネイロ五輪出場は、確実と思われていたなでしこジャパンは、意外にも最終予選で3位と、あっけなくオリンピック出場を逃してしまいました。

その後、佐々木則夫監督は退陣、新たに高倉麻子監督が、新なでしこの監督に就任しました。

高倉麻子監督は、U-17女子ワールドカップやAFC U-19女子選手権2015で優勝と、輝かしい経歴を持ち、日本では男女を通じて日本では最初のA代表監督となりました。

今回は、その新なでしこの初戦である、アメリカ遠征の新メンバーの紹介と、メンバーの選出理由などを探って見たいと思います。

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高倉麻子監督による新なでしこのメンバー

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新なでしこのリオ五輪最終予選敗退後の初戦となるのは、女子サッカー世界女王であるアメリカとの試合です。

2016年6月2日には、コロラド州で、5日にはオハイオ州での2連戦を予定しています。

アメリカでは、このなでしこ戦のチケットが大変な人気で、発売後わずか10分で完売したそうです。

次回の女子ワールドカップは、2019年にフランスで開催されますが、それに先立ち2018年にはFIFA U-20女子ワールドカップも、フランス開催が決まっています。

そして、その翌年、2020年には正念場である東京五輪が開催されます。

高倉麻子監督は、順調にいけば、これらの3年連続の大会の全てで、なでしこジャパンの指揮をとることになります。

今回のアメリカ遠征は、これらの大会に向けての試金石でもあり、なでしこジャパンの選手選考の重要なキーともなります。

しかも相手は、世界最強の名をほしいままにしているアメリカです。

その意味で、今回の高倉麻子監督による、なでしこジャパンの新メンバーの選考は、非常に注目されていたのです。

それでは、高倉麻子監督のA代表初陣となる、新なでしこジャパンの新メンバーをご紹介していきましょう。

ゴールキーパー

1 山根 恵里奈(ジェフユナイテッド市原 千葉レディース)
12 山下 杏也加(日テレ ベレーザ)
18 池田 咲紀子(浦和レッズレディース) ○

ディフェンダー

2 有吉 佐織(日テレ ベレーザ)
3 村松 智子(日テレ ベレーザ)
4 熊谷 紗希(オリンピックリヨン フランス)
5 川村 優理(ベガルタ仙台レディース)
6 宇津木 瑠美(モンペリエHSC フランス)
19 佐々木 繭(ベガルタ仙台レディース) ○

ミッドフィルダー

1 阪口 夢穂(日テレ ベレーザ)
7 中島 依美(INAC神戸レオネッサ)
8 千葉 園子(ASハリマアルビオン) ○
13 増矢 理花(INAC神戸レオネッサ)
14 中里 優(日テレ ベレーザ) ○
15 高木 ひかり(ノジマステラ神奈川相模原) ○
17 杉田 亜未(伊賀フットボールクラブ)

フォワード

9 大儀見(永里)優季(1.FFCフランクフルト ドイツ)
11 菅澤優衣香(ジェフユナイテッド市原 千葉レディース)
16 岩渕真奈(FCバイエルン・ミュンヘン ドイツ)
20 横山久美(AC長野パルセイロ レディース)

注1 「○」は代表初選出の選手です。
注2 大儀見選手は、2017年より「永里」姓に戻ります。

今回の新メンバーで目立つのは、正確無比なキックで長年なでしこを支えてきた、宮間あや選手が選ばれなかったことです。

宮間選手自身が、コンディション不良のため、なでしこジャパンを辞退したということですが、辞退の原因は、本当にコンディション不良だけなのでしょうか。

そのあたりが気になりますね。

そして、リオ五輪最終予選の20人からは、約半数を入れ替えております

常連の選手、例えば鮫島彩選手や川澄奈穂美選手、さらには安藤選手、大野選手、福元選手、近賀選手、岩清水選手など、なでしこジャパンでお馴染みの名前が見あたりません。

今回の高倉麻子監督による、新なでしこジャパンのメンバーは、かなり思い切った人選ではありますが、こうして見てみますと、新代表の選手は5名と、それでも意外に少ないのが目につきます。

筆者は、高倉麻子監督が手塩にかけた、U-19の選手が、なでしこジャパンに多数入るかと期待していたので、驚くと共に、多少残念な気もします。

つまりは、高倉麻子監督は、U-19の選手は、まだまだフル代表では無理、と判断したのでしょうか。

それでは、次に初選出の5選手の簡単なご紹介です。

背番号18 GK 池田咲紀子

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「モーガンにはゴールさせない!」

池田選手は、

「全然予想もしてなかったので、びっくりしました。すごくうれしいですし、選考して頂いたからには、思い切って自分の良さをアピールしていきたいと思います」

と語っていました。

対戦したい相手には、アメリカFWのアレックス・モーガン選手の名を上げています。

背番号19 DF 佐々木繭

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「最初はビックリ!」

仙台レディースでは、なでしこの川村優理選手とボランチのコンビを組み、『球際の強さとか状況判断』を学んだそうです。

彼女の持ち味は、堅実で献身的な守備です。

背番号8 千葉園子

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「たくさん学びたい」

チームを通じてのコメントでは、「いただいたチャンスを活かし、レベルの高い代表選手たちからたくさん学んで、自分らしくサッカーを楽しみ、感謝の気持ちを忘れずにプレーしたいと思います。」とのことです。

背番号14 中里優

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「ショートなでしこ147センチ」

身長は147センチと、今回の選手の中でも最も小柄な選手です。

高倉麻子監督のヤングなでしこの選手で、運動量と俊敏さで活躍してきました。

背番号15 高木ひかり

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「J2から飛び級?」

高木ひかり選手は、なでしこリーグ2部のノジマステラ神奈川相模原に所属しています。

男子でいえば、J2の選手ということになります。

高木ひかり選手からのコメントは、

「高いレベルの中でプレーできるので、沢山の事を吸収し、自身の成長にも繋げたいと思います。」

ということで、ぜひ頑張って欲しいですね。

 

高倉麻子監督のなでしこの新メンバーの選出理由

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それでは、高倉麻子監督による、今回のなでしこジャパンの新メンバーの選出理由は、どのようなものでしょうか。

高倉麻子監督は、この新メンバー発表時のインタビューで、次のように語っています。

「年齢で区切ったわけではありません。なでしこジャパンが未来に向かって進むためのものです。進歩している、伸びている選手を選びました。」

そして、選手の選考理由と条件については、以下のように語りました。

高倉麻子監督による選考理由と条件

1 テクニックがあってクレバーであること
2 走れること。持久力も瞬間的スピードもあること
3 チームのために戦うことができること。わがままなプレーではなく、チームの中で何ができるかを考えていること
4 代表への想いが強い選手であること

また、高倉麻子監督は、今回初登場の選手の特徴については、次のように語っています。

  • 池田は全体的な能力が高く、フィードも正確です。
  • 佐々木は戦術理解が高いのが特徴です。
  • 高木は性格はおとなしいが、技術的に高いものを持っています。
  • 千葉はメンタルが強く、トータル的にいいものがあのます。
  • 中里は小柄だが、運動量とスピードがあり、予測能力も優れています。

さらに、「最初はこのメンバーとなったが、1年後は半分残っているかどうかわかりません。」と、この先のメンバー変更の可能性が高いことと、新戦力の発見に、力をそそぐことを話していました。

今回召集されたなでしこジャパンの選手の年齢ですが、平均年齢は前回の予選では27.1歳、今回は24歳と、一気に3歳以上若返っています

最年長は大儀見選手の28歳で、30歳以上の選手はゼロ、5人もいた最終予選とは大変な違いですね。

リオ五輪最終予選での30歳以上の選手は、以下の通りですが、今回の新メンバーには一人も入っていません。

福元美穂(32)
近賀ゆかり(31)
宮間あや(31)
川澄奈穂美(30)
大野忍(32)

これをみても、高倉麻子監督は、意識的に、また積極的に、世代交代を計ろうとしているのが、はっきり見てとれますね。

もっとも、なでしこジャパンの世代交代がうまくいくかどうかは、現時点ではまったくわかりません。

しかし、高倉麻子監督の若手選手への高い指導力と実績を考えれば、新なでしこの世代交代が順調に進む可能性は高い、と筆者は見ております。

ひとつ注文をつけたいのは、フィジカル面を強化しないと、アメリカやドイツのようなフィジカルの強い、スピードのあるチームには勝てないのではないか、という点です。

これまでの試合でも、日本の選手がモーガン選手などと並んで走ると、10メートルも走らないうちに、2メートルくらいはおいていかれてしまいます。

これをなんとかしないと、まず勝ち目はありません。

男子には、宮市選手、松橋選手、永井選手、浅野選手など、世界的に見ても非常に速い選手が何人もいるのに、なぜ女子には、このクラスのスピードの持ち主がいないのでしょうか。

女性の間での人気(見る方ではなくする方の)スポーツとしては、残念ながら女子サッカーの人気はあまり高くないようです。

サッカーは、女性に人気のあるスポーツでは、3位となっていますが、現実の姿とは、だいぶ違うようにも思えますね。

女性に人気があるスポーツとしては、水泳、テニス、バレーボールや、陸上競技などは、人気が高いようですが、バレーボールなどは見るからにフィジカルが強そうな選手が多いですよね。

現役のバレーボールの日本代表選手は無理ですが、中高生あたりの将来性のある子供達を、サッカーに意識をむけるようにすることは出来ないものかと、つい考えてしまいます。

 

まとめ

今回の高倉麻子監督によるアメリカ遠征の、新なでしこの新メンバーは、高倉麻子監督の考える新なでしこジャパンの方向性が、はっきり見て取れる意欲的なものだと思います。

それは、

30歳以上の選手がひとりもいないこと、

平均年齢も最終予選の時より3歳以上若返っていること

U-19などのアンダー世代からも何人かが選ばれていること

などによるものです。

高倉麻子監督の選出理由も明確で、うなずけるものばかりです。

もっとも高倉麻子監督は、今回のなでしこジャパン新メンバーはテストのため、とはっきりと明言されていますので、これが高倉麻子監督の考える新なでしこジャパンの最終的なメンバー構成ではないでしょう。

それでも高倉麻子監督の求める方向性は、これではっきり示されたと見てよいでしょう。

新なでしこジャパンが、ワールドカップや東京オリンピックなどで、どのような活躍を見せるか、期待と希望を持って見守っていきましょう!