大分前のことになりますが、筆者は、奇跡のゴールを見たことがあります。

奇跡というか、神がかりというか、超人的というか、メッシやマラドーナ以外では見たことが無いような、とてつもないゴールでした。

そのゴールというのが、U-17の女子ワールドカップの北朝鮮戦で見せた、横山久美選手のゴールです。

このゴールが、実に2010年FIFA年間最優秀ゴール候補にも挙げられるほどなのです。

『FIFA年間最優秀ゴール』

この賞はとくに年齢別ではなく、全ての(ワールドカップのフル代表も含めて)年代が対象になっており、そのFIFA年間最優秀ゴールに、弱冠16歳の高校生が候補になったのです。

まさにこのゴールに関しての横山久美選手は、メッシやマラドーナと同列(時代は違いますが)の扱いなのです。

ここまでの説明で、いかに凄いゴールだったのか、おわかりかと思います。

当記事では、そんな横山久美選手のプレースタイルや、女メッシ・女マラドーナと呼ばれる理由などを見ていきましょう!

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横山久美が女メッシと呼ばれる理由とは?

考える男性

横山久美選手の名前が一躍知られるようになったのが、冒頭でお話した2010年のU-17女子ワールドカップの北朝鮮戦からです。

その時の横山久美選手のゴールは、北朝鮮のゴール前20メートルほどの所からのドリブルで始まりました。

ひらりひらりと牛若丸の八艘跳びのように、北朝鮮のディフェンダー5人をフェイントと切り返しで翻弄し抜き去り、ゴールキーパーと1対1になったところで、強烈なシュートを決めました。

この時の抜いた人数には、4人説や6人説もありますが、筆者には5人のように見えました。

この横山久美選手のゴールは、『神の手』直後のマラドーナのゴールを髣髴とさせるものだったため、彼女は『女マラドーナ』、または同じアルゼンチン出身の天才であるメッシ選手になぞらえ、『女メッシ』などと、呼ばれるようになった由来です。

この横山久美選手の5人抜きゴールが、2010年FIFA年間最優秀ゴール候補になったことは前述しましたが、横山久美選手の活躍はそれだけに留まらず、この大会では6得点を上げて、得点ランク3位にもなりました。

筆者は、これまで無数と言えるほどのゴールを見てきましたが、最も印象的なゴールは、この横山久美選手のゴールと、オランダのクラブチーム時代の小野伸二選手のゴールです。

こちらも少しお話させて頂くと、当時の小野伸二選手は、20代前半の頃ではなかったでしょうか。

小野選手がハーフラインから少し入った地点で打ったロングシュートは、まるで満月のような完全な美しい半円を描いて、ゴールに吸い込まれました。

このゴールは、当時

「これまで見たもっとも美しいゴール」

などと大絶賛されましたが、スカパーで見ていた筆者も、ただ唖然とするのみでした。

それほど、すごいゴールだったのです。

そして、横山久美選手が北朝鮮戦で見せたドリブルからのシュートは、その小野伸二選手のスーパーゴールにも匹敵するほどの凄いものであり、筆者は未だに強く印象に残っています。

この5人抜きは、横山久美選手の代名詞として、サッカーファンにとっては、完全な伝説になっているわけです。

横山久美選手が、『女メッシ』『女マラドーナ』と呼ばれる理由として、これ以上の理由は不要でしょう。

ちなみに、横山久美選手のライバルである岩淵真奈選手とは、プレースタイルなども似ているので、よく比較されますが、『ドリブル』という一点でひょうだけなら岩淵真奈選手よりかなり上ではないかと思います。

 

横山久美のプレースタイルを紹介!

横山久美

それでは、横山久美選手の簡単なプロフィールをご紹介しましょう。

横山久美(よこやまくみ)
1993年8月13日生まれ(岩淵真奈選手と同年です)
東京都多摩市出身
十文字高校卒

身長 155cm 体重 54㎏
右きき
血液型 O型

AC長野パルセイロ・レディース在籍
ポジション MF
背番号 10

横山久美選手の通っていた十文字高校は、筆者の自宅の近くにあって、ジョギングの際などは、よく十文字高校の前を通ることがありました。

高校の壁には垂れ幕があり、

「横山久美選手**に出場」

と飾られていたことを覚えています。

「おお、5人抜きの久美ちゃんは、**にも出てるのか」

と思ったのも、いい思い出の1つです。

横山久美選手がサッカーを始めたきっかけは、サッカーをやっていたお兄さんからの影響だそうで、これは岩淵真奈選手も同じですね。

女子サッカーの選手では、このように、お兄さんの影響でサッカーを始めたという選手が、かなりいるようです。

そして次に、横山久美選手のプレースタイルの特徴は、やはりドリブルに尽きます。

ドリブルでの縦への速さも無論ありますが、それよりもすごいのは、相手へのフェイントや切り返しです。

また、ボールコントロールも素晴らしく、まるで粘着材でくっつけたように、足からボールが離れません。

さらには、ダブルタッチというテクニックを、連続して使います。

このダブルタッチというテクニックは、足のインサイドでボールを横に出し、逆の足で縦に出すという技で、Jリーグなどでも、よく見ることができます。

シンプルですが実戦では非常に有効で、メッシ、ジダン、イニエスタ、ロナウド、カヌーといった男子の有名選手の得意技でもあります。

得意技というか、ダブルタッチを使わない選手の方が稀なのではないでしょうか?

それほど、ドリブルのテクニックの中では基礎的とも言えますね。

横山久美選手の場合は、ダブルタッチが連続して何回も行われるのが特徴で、相手から見れば予測がつけにくく、そのドリブルを止めるのは非常に困難です。

ミドルシュートが非常に強いのも、横山久美選手の特徴の1つでしょう。

横山久美選手のさらにもう1つの特徴は、得点感覚が優れている点ですが、それだけではなく、得点への意欲が非常に強いのです。

つまり、何がなんでも点を取るのだ、という意志が非常に強く、それが大量得点に繋がっていると、筆者は思いました。

ある試合では4得点を上げましたが、その後が…

得点
12分 横山久美
18分 横山久美
21分 横山久美
62分 横山久美

警告
62分 横山久美
93分 横山久美

この意味がおわかりでしょうか。

2枚目の警告カード(黄色です)が出ると、自動的に別の色のカードが出ます。

赤い色のカード、【レッドカード】ですね。

では、なぜレッドカードをもらってしまったかと言いますと、なんと、横山久美選手がユニフォームを脱いだからなのです。

審判は、その脱いだユニフォームを拾って横山久美選手を追いかけ、ユニフォームを渡しましたが、そのついでに、レッドカードも渡した、ということです。

男子ならともかく、女子のサッカーでユニフォームを脱いだというのは、前代未聞ですが、こういったパフォーマンスがあるのも、なかなか新鮮で面白いかもしれません。

ここまで見ていておわかりかと思いますが、横山久美選手は、かなりの直情径行型な人のようですよね。

おまけ情報として、横山久美選手は犬好きだそうで、愛犬と遊ぶのがなによりの楽しみだとのこと。

その愛犬の名前が面白く、名をバッジオと言います。

サッカーファンならばわかるかと思いますが、元イタリア代表の名選手、ロベルト・バッジオ選手から頂戴したものですね。

 

まとめ

横山久美選手は、今回の『なでしこジャパン』のリオオリンピック最終予選には、FWとして岩淵真奈選手ともども召集されました。

女メッシ・横山久美選手と、マナドーナ・岩淵真奈選手の共演は、ファンにとって胸が熱くなるものがありますね。

色々とエピソードの多い横山久美選手ですが、そのドリブルが爆発すれば、強力なスーパーサブとなり、活躍してくれることでしょう。

宮間あや選手は、横山久美選手のドリブルを

「神業ドリブル」

と評したそうです。

その神業ドリブルと、強烈なミドルシュートを併せ持つ横山久美選手が、相手が疲れてきた後半に出場し、ダブルタッチでひらりひらりと相手のディフェンダーをごぼう抜き、華麗なシュートを決める…

横山久美選手の、そんなシーンを期待しています!